【ご相談内容】
●当たられやすい体質?
おさとさん

愚痴を聞かせれやすい体質みたいなものってあるのでしょうか。

子供の頃からよく相談や、重めの話題を聞かされるタイプでした。その頃は頼られてる気がして嬉しかったのですが、今思うと、都合よくはけ口にされていただけなんじゃないかと思います。

親の愚痴、友人の愚痴、友人から突然不倫していることを告白されるなどなど。そのときは相談だと思っていた内容が、ただネガティブなことを吐き出したかっただけなんだなと気づきました。社会人になった今も、後輩から先輩の愚痴、その先輩からその後輩の愚痴。

正直巻き込まれたくないので、当たり障りのないことしか答えていません。でもこの態度は八方美人に見えるんじゃないかと思うと、どっちつかずの私はそのうち信用されなくなるのではと怖いです。

そして私はというと、愚痴を言うのが下手です。友人に愚痴るのも悪いなと思うと、自分の中に溜め込むばかりです。

こんなふうに、「言われやすい人」が自分を守るにはどうしたら良いでしょうか?

おさとさんへ

このたびはご相談いただきありがとうございます。

おさとさんのアクションが、同じようなお悩みを抱えている方、誰かに相談することを躊躇している方の背中を押してくださると思いますので、大変嬉しく思います!

さて、いただいた内容を拝見いたしました。

>子供の頃からよく相談や、重めの話題を聞かされるタイプでした。

これは、おさとさんが、とっても聞き上手だったり、人の話を受け止め、よりそい、共感することができるからこそですよね。

>その頃は頼られてる気がして嬉しかったのですが、今思うと、都合よくはけ口にされていただけなんじゃないかと思います。

はい、おさとさんの中に、頼もしさや、人より大人だったり、客観的に見ることができる視点だったり、受容する力だったり、そういうものがないと相談されないわけですから、確かに頼られていたのではないかなーと思うんですね!

そこは、嬉しかった気持ちも含めて認めてあげてほしいですし、そういったおさとさんの才能も受け取ってほしいと思います。

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ただ、たとえ相談されたり重めの話題を聞かされたりしたとしても、それが「不快や違和感を感じる状態」でなければ、おさとさんの中で何の問題にもなりませんよね。

嬉しかったはずなのに、今思うと都合よくはけ口にされていただけなんじゃないかと思うこと。また、おさとさんのせっかくの才能を八方美人に見えるのではないか?と思ってしまうこと。

これらはやっぱり、ご自身のなかでどこか無理をしている部分があるよーというサインなのかな?と感じました。

>そして私はというと、愚痴を言うのが下手です。友人に愚痴るのも悪いなと思うと、自分の中に溜め込むばかりです。

このあたりがポイントになりそうですネ。

人は、お父さん、お母さんに頼らざるを得なかった赤ちゃんの頃、つまり依存の時代を経て、自立の時代に入ります。

依存時代に「じゅうぶんもらえなかった」という傷ついた経験があると、超自立になったりします。人に期待しなかったり、自分でなんとかしようとしたりするんですね。

でも、この依存と自立のバランスがとれた「相互依存」の状態だと、人間関係がもっとラクチンになります。

私もまだまだこのステージは修行・実践中なのですが、依存と自立のバランスの大切さ、依存先を増やすことが自立につながることなどを実感しています。

「本当は、愚痴ばっかり聞きたくないんだよな」「愚痴を聞けるときもあるけど、今はちょっとそういう気分じゃない」「本当は私だってたまには愚痴のひとつやふたつ聞いてほしいのにな」など、

おさとさんの中で、そんな抑圧してしまっている感情によりそって癒してあげることが、相互依存への道なのかなと思います。

もし、書いていただいたシーンで、「いろいろ大変だね、がんばって!(終了)じゃあね!(去る)」とか、「私の愚痴も聞いて!」と言ってみるとしたら、どんな気持ちがしますか?

なんかちゃんと聞いてあげないと悪い気がする、と思うとしたら、もしくは(書いていただいていますが)愚痴なんて聞かせられないな・・・と思うなら、いつからそんなにも背負うようになってしまったのか、に目を向けてみるといいかもしれません。

たとえば、おさとさんにすべて当てはまるかわかりませんが、家族の中で幼い頃からそういうポジションだった(親の感情の世話係だった、親が自分よりきょうだいに構わなければならなかった、いい子でいないといけない家庭の事情があった等)というパターンもあります。

その場合、ほんとうは自分の気持ちを聞いてもらったり、だれかにどっぷり甘えたりしたいのに、いい子でいようと我慢して頑張る心のパターンがついてしまうんですね。

そこで、おさとさんは、人の話を受け止め、よりそえる才能がおありなので、それをご自分にやってみることをおすすめしたいと思います。

そうすると・・・まあ不思議!?

周りのおさとさんに対する接し方も変わっていくんです。

どういうこと?と感じるかもしれませんので、私の例でお話ししますね。

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私は昔、とある会社でよく上司に八つ当たりをされていました。私だけに八つ当たりしてくるので、人を選んでいますよね。

この人になら言っても怒らないだろうという甘えや、この人なら分かってくれるだろうという信頼もあったのかもしれません。

でも、辛かったんです。だから、「もう辞めます!」というNOを突き付けたんですね。すると、その日からピタッと八つ当たりはなくなり、丁寧に扱われるようになりました。

あなたの課題は私の課題じゃない!(課題の分離といいます)私がそこまで背負う必要はない!自分の感情には自分で責任をとって!私だって大事に扱われたい!嫌なことがあるなら他の方法で解決して!そう思ったのを覚えています。

また、恋愛でも、自己肯定感が低い状態から自分を大切にするようになったら、大切にしてくれる人とつきあえるようになったという経験や、親の問題を過剰に抱えることを止めていったことで、親が感情的に自立していった経験もありました。

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おさとさんのケースと違う話かもしれませんが、つまり、自分の本当の心の声に耳を傾け、自分を尊重してあげると、周りの自分に対する接し方も変わっていく、ということをお伝えしたかったのです。

ご自身が「話は聞いてあげたいけど、たまには私の話も聞いてよね」「話を聞く分にはいいけど、期待にこたえられるかわからないよ」というスタンスになると、周りもそういうおさとさんでOKな人が引き寄せられてくるんですね。

(それが嫌な方は、おさとさんではなく、また別の「当たる対象」に移っていくかもしれませんね^^;)

こう書くと、おさとさんがNOを提示しなければならないとか、何か変わらなければならないように捉えられたかもしれませんね。でも、これだけは強くお伝えしたいのですが、今のおさとさんでいいんです。

問題と才能は、いつでもコインの裏表ですから、問題に感じているかもしれませんが、同時にその問題は、おさとさんの才能も教えてくれてもいると思うんです。

●重い話や相談なんて、信頼されてないとされないよね。
●八方美人とも取れるかもしれないけど、こういう全体最適な人間関係ができる私ってよさもあるよね。
●それだけ人のニーズを汲み取り、応える力があるってことよね。八方美人っていいことでもあるよね。
●いつも話を聞いてばっかりだけど、私は愚痴らないって、周りへの配慮ができてるし偉いよね。
●感情をぶつけないって大人な対応だよね。
●いつもひとりで何とかしようとして、ほんとうに頑張り屋さんだよね。

などと、まずは才能やご自身のいいところを受け取ってくださいね。なかなかみんなが相談されたりするわけではありませんから。(カウンセラーとか、コンサルタントとか、それこそ対人支援などにも向いている才能かもしれませんね。)

先ほど申し上げた、話を受け止め、よりそうことを「自分にやってみる」というのはそういうことなんです。

●ああいう状況だったのだから、こういう私になってもしかたないよね。
●そんな中でも頑張って生きてきた私って、ほめてあげてもいいよね。
●そのぶんこういう才能が身についたよね。
●ま、こんな私もいるよね。

こんなふうに、ご自身のありのままを受け止めていただきたいのです。

才能を受け取って、ありのままの私を受容していただけたら、今の状況がお辛いのでしたら、少しずつこれまでとは違う行動をして、おさとさんがラクでいられることを目指してみてはいかがでしょうか。

ちょっとずつ、誰かに話を聞いてもらう練習をしてみてもいいかもしれません。もちろんカウンセラーでもいいですし、一番心を許せる友人などでもいいでしょう。

まだまだ話すことに抵抗があるようでしたら、紙に本心を書き綴ってみてもいいかもしれませんね。

・人は、誰かの期待に応えるために生きているのではないということ。
・応えられなかったとしても、罪悪感を感じる必要はないのだということ。
・応えたかったら応えればいいし、どちらでもよいということ。
・期待に応えられることは、才能でもあるということ。
・期待に応えようと頑張ったことは、認めてあげていいのだということ。
・課題の分離を意識してみること。

そんなことを意識してみたらいかがでしょうか。

ご自身を大切にしたぶんだけ、他人からも大切にされますから、ネ。

せっかくのおさとさんの才能を、ただ一方的に与える関係ではなく、与えておさとさんも受け取って幸せを感じられる、そんな相互依存の関係になっていただけたら・・・と思います。

そしておさとさんなら、かならずそれができるのではないかな、と感じています。

おさとさんが少しでもラクに、穏やかに過ごせますよう、お祈りしていますね。

ご相談ありがとうございました。(*^_^*)