ドラマ「ハケンの品格」を見ています。(新型コロナの影響で昔の再放送ですが)春子さん、とっても潔くてかっこいいですよね。私も派遣社員時代が長かったので、いろいろ考えさせられることも多いです。

私の独立前のキャリアを振り返ると、正社員の時は残業代もなかったし高額なボーナスもいただけていなかったので、派遣社員時代が一番お給料をいただいていました。

さらに、会社の期待に応えられなかったら契約が終わるため、春子さんの「お時給の分はしっかり働かせていただきます」というセリフも理解できます。

今から振り返って、派遣社員のメリットとデメリットを書いてみますね。職場や職種によっても異なると思いますので、あくまでも私の体験になります。

【メリット】
・専門性が磨かれる
・派遣で何年も同じところに在籍している経歴は、スキルへの信頼になる
・いろいろな現場で、いろいろなプロジェクトの回し方を知ることができる
・職場によっては名刺を持たせてくれて顧客との直接折衝やプレゼンもできる
・無駄な残業時間を費やさなくて済む(上司が帰らないから帰りづらいなど)
・社内のネガティブな人間関係に巻き込まれる可能性が少ない

【デメリット】
・部署の縮小や内製化への切り替えなどで解雇される可能性もある
・履歴書を見て「派遣」というだけでネガティブに見られがち
・プレゼンの準備など頑張っても、プレゼンは準備に関わっていない社員がするなど報われない気持ちになることもある
・長くいてあまりに信頼されすぎると、割が合わない気持ちになる
・自ら手を挙げてチャレンジできる機会は正社員より少ない

ちなみに、福利厚生は派遣元に制度がありますので、問題に思ったことはありません。

私は、やりたい職種での正社員枠が少なかったため、それなら派遣社員でもやりたいという選択で選びました。4、5年その職種を経験し、のちに正社員になりました。(うちリーマンショックでの派遣切りにも遭いました)

正社員になったらなったで、業界もあると思いますが週2、3日徹夜→そのまま朝から仕事という会社泊まり込み状態になりましたので、派遣社員時代に戻りたいと思ったこともありました。しかし、派遣社員時代に培ったスキルや仕事の進め方はひとつも無駄なく活かせました。特に独立した今となっては、いろいろな現場でたくさんのプロジェクトの回し方を知っていることは強みになっていると思います。

私が思うのは、仕事は、「自分が納得感を持って働けるか」だと思うのです。雇用形態にかかわらず、「私はこの仕事を通してこれを得ることができた」「これを学ぶことができた」「こんな経験ができた」「これだけスキルアップできた」などです。

あるいは、「家族を守るため正社員を選んだ」「ライフワークをやるために派遣を選んだ」ということもあるでしょう。

履歴書を見て、それぞれの職歴を自分が誇りを持って説明できることが大事。それはその雇用形態での入社理由や、退職理由についても同じだと思います。

結果がどうであれ、自分にとってベストだと思う選択を自分で決めたという納得感をもって選べることを応援しています。

昨年は非正規雇用が長い方、転職が多い方にキャリアカウンセリングをご提供する機会が多かったため、このような記事を書かせていただきました。