私はよく、「幸せになることに許可を出す」ということをお話ししますが、そのことについて、もうちょっと具体的にお話ししてみます。

無価値感から、罪悪感へ。受け取らないことは負の連鎖を呼ぶ

自分は愛される価値がないと思っていると、愛されない現実をつくりだします。

仕事でがんばっても評価されない、自分ばかりが犠牲になる、大切にされないパートナーシップや人間関係に執着するなどです。

でも、自分は愛される存在だという前提に変え、愛を受け取る決意をすることは、とっても恐怖で、最初は違和感だらけなんです。

私が夫と出会ったばかりの頃、いろいろな面で大切にしてくれることに恐怖を感じていました。

「私ってどうなってしまうのだろう?」「いやだ、逃げたい」という恐怖、違和感でいっぱいでした。

いわば、自分が自分でなくなってしまう感覚ですね。

それも仕方がありません。何十年も不幸をアイデンティティにしてきたのですから。

一生懸命デートコースを考えてくれたり、体調を気遣ってくれたり、支払いをしてくれたりするたびに、「申し訳ないな」という気持ちでいっぱいで、逃げ出したくなるほどでした。

でも、私が恐怖で愛を受け取らないでいると、相手に罪悪感をつくってしまうことは分かっていました。

男性が「自分は女性を幸せにできない」「役立たずなんだ」と感じてしまうからですね。

私は、父が母と私に罪悪感を持っていることを感じ、父が病気になったのは自分が罪悪感を与えたからだと責める気持ちで生きてきたので、愛を受け取らないことは誰も幸せにしないと分かっていたんです。

だから勇気を持って、受け取る決意をしました。

ありがとうと感謝を伝え、うれしさを表現すると、相手も「よかった♪」とうれしそうにしてくれます。

最初の恐怖と違和感を乗り越えると、だんだんと受け取り上手になっていきます。

実は、幸せじゃない「現状維持」はあなたにとっての「安全基地」

例えば、犬に噛まれた経験があって犬嫌いになったとします。小さい犬でも、大人しい犬でも、全ての犬が嫌いになったとします。それは、あなたが二度と噛まれないように、心の中で安全装置が働いているんですね。

この安全装置は生きていく上で必要な危機察知能力です。

でも、すべての犬が噛みつくわけではないと、小さい犬を撫でてみることにしたとします。

最初は恐怖でいっぱいだけど、小さい犬は噛むことなく、あなたにすり寄ってきてくれて、あなたもその犬をかわいいと感じるようになります。

犬の話と幸せはちょっと違うとはいえ、あなたを縛っていた「愛される価値がない」という価値観は、あなたがもう二度と傷つかないように、あなたを守ってくれていたんです。

だからこそ、現状維持という「安全基地」の枠を出ようとすると、「不快」な状態ですから、恐怖や違和感が襲ってくるんですね。

「私は幸せになる価値がない」
「私は愛されない存在だ」
「私なんてどうせこんなものだ」

そんな潜在意識ちゃんのおかげで、あなたは何から守ってもらっていますか?

最初は怖いかもしれないけれど、勇気をもって一歩踏み出し、愛され上手、受け取り上手になっていけば、幸せの波紋が広がっていきます。

今出会っている、もしくはこの先出会う、あなたを笑顔にしたい人のよろこびを、どうか奪わないであげてください。

あなたは愛される価値があるということを思い出し、幸せになることに許可を出すこと。選択する決意をしたならば、カウンセリングで一緒にがんばっていきましょう!

道と光