今回は、カウンセリングが辛くなった、カウンセリングが行き詰まった。そんな状況になったときの対処法について書いてみたいと思います。

どちらかと言うと、長年カウンセリングを受けている方に多いと思いますが、1、2年の方でも同様のご状況な方がいらっしゃったら、ぜひ参考にしてくださいね。

例えば、こんな気持ちになったことがある、という方には特におすすめです。

・カウンセリングを長年受けている
・長年自分と向き合ってきたが、これ以上頑張れないと感じる
・頭では分かっているけど気持ちが追いつかない
・自分の頑張り方が足りないから、この現状なのかなと追い込んでしまう
・こんなに頑張ってきたのに、まだこの状況かと感じる
・よくなってもまた戻ってしまうのでへこむ

自分と向き合うというのは本来なかなかしんどい作業なわけですが、このような皆様方は「得意」であったりします。

そして、内省が得意であるがゆえに、カウンセリングが修行のようになってしまい、「もう頑張れない」「頑張る気力がない」と感じてしまったり、現状に満足がいっていないと、「頑張り方が足りない」という「自分責め」「自分いじめ」方向になってしまうのですね。

そして、ご自分の気持ちを抑圧してまで頑張っておられますから、「頭と心がバラバラ」「頭では分かっているけど気持ちが追いつかない」状態になりがちです。

さらに、進歩しているところより、出来ていないところに目が向いてしまいがちで、「よくなっても戻ってる」と認識してしまうんです。実際には、3歩進んで2歩下がっても、1歩進んでいることも多いのですが。

では、どうするか?というお話に移りますね。

(1)自分責め・自分いじめを手放す

本来、自分は今のままで何一つ欠けていることはない存在なんだと理解してくださいね。そして、自分責め、自分いじめを手放しましょう。

「他人と比較する」「自分の感情を無視する・抑圧する」「言いたいことを言わない」「NOを言わない」も、自分いじめの一つです。

怒ってもいいし、愚痴ってもいいし、だらけてもいいし、自分の感情が過ぎ去っていくまで、きちんと感情を感じてあげてくださいね。

そして、アサーティブコミュニケーションを心がけつつ、きちんと言いたいこと・思っていることを言っていいんですよ。

いい加減くらいを心がけて、ご自分を許してあげてみてくださいね。

そして、出来ていないことより、出来ていること・進歩していることを見てあげてください。

(2)問題解決より、なりたい自分になることにフォーカス

解決しない問題は一旦放置して、なりたい自分になることにフォーカスしてみましょう。

例えば、恋愛がうまくいかないときは一旦置いておいて、仕事の目標達成にフォーカスする、といったイメージです。

なりたい自分を思い描いた時に、ひとつではないと思うんですね。「他に手をつけられるところから手を付ける」といった感じで取り組んでみてください。

というのも、小さな成功体験を積み重ね、「自己効力感」が高まっていくと、いつのまにかあれほど解決しなかった問題が、いつのまにか解決していた。問題が問題でなくなった。こだわっていた解決方法とは違う方法でするっと解決した。人に頼れるようになった。ということもあるんですね。

問題解決に行き詰まったら、目標達成に目を向けていくのがおすすめです。他のジャンルで、小さい成功体験を積み重ねていってくださいね。

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努力家で自分に厳しく、理想や目標を高く掲げてしまう方ほど、このような「行き詰まり」を感じるのかもしれません。

カウンセリングは、頑張らなきゃいけないものでも、苦行でもありません。

全肯定の安心・安全の場をうまく活用して、楽になっていきましょうね。お手伝いさせていただきます。